住みたいと思っていた大好きな土地に見つけた中古物件。
「築 37 年程の中古物件を、購入しようと思うのですが…」
物件を購入することから、希望の住まいをつくるための予算配分も含めてのご相談でした。
購入して早く住みたいという逸る気持ち、でもこの家を買って本当に大丈夫なのかという不安な気持ち。
まずは建物の状態を診ることからA様邸のリフォームは始まりました。
物件は、何度もリフォームされていたため、見た目は比較的きれいでした。
耐震補強工事はされているというお話でした。でも……その根拠が見当たらない。
お話だけでなく、本当のことがわからないと、前へは進めません。
専門家に家の骨格を診断してもらうと、予想は的中。耐震補強を必要とする中古物件でした。
表面的に見えていないところも、丁寧に確認すること。
落ち着いて調べることで、家の本当の状態を知ることができます。
そして、ようやくスタートラインに立てるのです。
リフォームで必ず確認するシロアリ。これは実は、雨もりの二次被害です。
雨もり→柱などの腐れ→シロアリ発生→地震などによる崩壊
長く住まう家をつくるためには、これらの被害から守らなければいけませんが、原因が何かをしっかりと見極めます。
新築の場合、10年〜15年後に外壁塗装をおすすめしていますが、塗装の種類によって、その先10年〜15年後も安心かどうかが変わってきます。
ひび割れもただ表面をきれいに塗るだけでは応急処置をしただけ。
長く住まうためには知識のある職人さんにきちんと直してもらう必要があります。
「きれいにする(塗る)」だけではなく「直す」です。
今回A様邸はシロアリの発生はなく、外壁のひび割れ部分を適切な処置で直して完了。
将来的に、全面塗装のおすすめをしました。
安心して住まう家のお話ばかりをしてきましたが、もちろん理想の暮らし方のお話も盛り込みながら進めていきます。
インテリアコーディネーターを入れ、理想の暮らしを実現するためにさまざまな提案をしました。
・階段はLDKの空間に溶け込むようなデザインに。
・冬場は2階から冷気がおりてくるため、ロールスクリーンをつけて防ぐ工夫を。
・収納家具は造作で統一感を出す。
・「脱衣室に洗面所」という固定概念をはずし、廊下に洗面所を配置。脱衣室に細かな収納を増やしました。
・キッチンはそのままのものをピカピカに磨きあげました。
これまでを知り、これからを考える
家は時代ごとに建て方や基準が異なります。
いつの時代に建てられたものなのか、リフォームを繰り返している家であれば
どんなリフォームをしてきた家なのか。
まずは診断を行います。例えるとするなら、「人間ドック」。
見た目は健康そうでも、骨が弱っていることだってあるかもしれません。
家も同じです。構造をしっかりと診断すること。
そこから本当に元気な家づくりをお客様と一緒に考えていきます。
ご夫婦の好きな景色。